習字・書道

字を手書きしなくても生活できる時代

パソコンのワープロソフトが登場してきたことで、自分の手で字を書くという習慣はめっきり少なくなってしまいました。
おそらく仕事をしている人の中にも、「なんか久しぶりに字を書いたな」と感じるようなことがあるのではないかと思います。
そのこともあって自分の字のうまい・ヘタということをあまり意識しなくても生活をしていくことができたりします。

しかし全く字を書かなくてもよいというわけではなく、本当に大切な場面にこそキレイに文字を書けるかどうかが問われてきたりもするものです。
その最たるものが冠婚葬祭の時の記帳です。

最近では筆字をやめてボールペンなど書きやすいもので記載ができるようにしてくれているところも増えましたが、それでも隣にきれいな文字が書かれていたときなどは自分の名前を記入するのが少し恥ずかしかったりします。

字をきれいに書きたいなら

そこで大人の習い事として根強い人気があるのが「習字」です。
「習字」とはもともとは筆字を使った文字の練習ですが、同じようなものとして「ペン習字」のように普段使う文房具で文字を練習するというようなものや、文字を書くことそのものというよりも精神集中などの方に重点を置く「水習字」といったものがあったりします。

いずれにしても、文字を書くという動作は人の脳にとって大変よい刺激を与えてくれるものなので頭の回転を早めたいという人におすすめです。

実際に、習字は認知症や脳梗塞などによる障害のリハビリの場面でよく登場してきます。
脳に何らかの損傷が起きてしまった時には、文字をうまく認識することができなくなったり、正しく文字を再現することができなくなったりします。

そんなとき、例え簡単な文字であっても繰り返し練習をしていくことにより、脳の機能を復活させそこから脳機能全体を高めていくことができます。
また、習字など普段はもちなれない筆記具を用いての書道の場合などにはかなり精神を集中して行うことになるので、それがまたその人の能力を高めてくれる働きにつながります。

書道は「道」という言葉が示すように、もともとは剣道や柔道のような精神修行と能力向上を同時に行う習い事であったりします。
昔ながらの書道教室などでは、書道は精神向上を目指すものとはっきりうたっているところもあるほどなので、大人になってからの習い事としても全く問題はありません。

大人のための書道教室として夜や休日の通いやすい時間帯に開講しているところも多いので、ぜひさがしてみてください。